新幹線で焼身自殺
神奈川県小田原を走行中の東京発大阪行きの東海道新幹線のぞみ225号で、6月30日、
71歳の男が液体を辺りに巻いた後に焼身自殺を図りました。これにより女性一人が煙
を吸って、たぶん、一酸化炭素中毒で亡くなり、二十六人が負傷しました。たまたま
車内にいた乗客は「まさか新幹線で火災に巻き込まれるとは」と絶句しています。
神奈川県警などによると、事件が起きたのは午前11時半ごろ、先頭を走っていた1号車
の前から三列目付近に乗っていた男が油のような液体をかぶったり、周囲に撒いたり
してライターで火を付けました。液体は容量約10リットルの白いポリタンクに入れら
れていたと言います。
それにしてもこの事件に巻き込まれて命を落とした女性にはなんて言葉をかけていい
のか解かりません。無念極まりないと思います。亡くなられた女性は1号車と2号車と
の間のデッキで心肺停止状態で発見されたと言います。
このような故意に行う自死行為について、公共交通機関では手荷物検査を強化しても
防ぎようもありません。仮に自殺をしたいのであれば、最低限、他人を巻き込まない
ようにするのが当然なのですが、今回の焼身自殺のように何の目的があったのか解か
らずに、不意を突く形で突然に行動を起こされてしまうと、防げようもありません。
この男の遺書は見つかっていないと言います。また、この男は火を付ける前に女性に
「逃げなさい」と言っていることから、心理状態はいたって普通だったのではないか
と思います。
何はともあれ、事件に巻き込まれて亡くなられた女性に合掌。