自民党内から報道規制の声
自由民主党の若手議員の中から、今国会で審議中の安全保障関連法案に対しての報道
のあり方に不満の声が上がり、報道規制をするように、また、広告主の経団連に対し
て文化人に圧力をかけて報道を捻じ曲げるように、との声が出ているそうです。これ
が本当ならば、実に危険なことだと思います。
報道が反安全関連法案の声ばかりを取り上げているとしても、自民党はそれでも安全
関連法案を何としても成立しなければならない本義があるならば、それを口が酸っぱ
くなるぐらいに言って国民を説得しなければなりません。それをせずに報道機関に対
する憤懣ばかりが先立つようでは、この安全保障関連法案は可決しない方がましで
す。それは、自民党が既に血迷っているとしか言えない状況にあるためです。報道規
制をかけるなど民主主義の根幹に関わることを何にも臆することなく言い放つことが
出来る現在の政治状況は、言論弾圧の悪しき過去を甦らせる「治安維持法の亡霊」が
再び目覚めたかのような状況と言って言いほど危険極まりありません。
報道というものはいつも政権与党に対して厳しいもので、それに堪えられないのであ
れば、政権を野党に譲り、自民党は失脚する方がどれほどましか解かりません。言論
統制などという時代遅れも甚だしい過去の亡霊を甦らせる暗黒時代の幕開けだけは何
としても止めなければなりません。自民党議員は何か勘違いしているとしか言いよう
がありません。来夏の参議院選挙はこのような状況ですと、自民の大敗北になること
間違いなしです。何としても言論統制だけは阻止しなければなりません。