上海株、暴落
上海株が6月19日の取引で株価の指標となっている上海総合指数が大幅な下落となりま
した。週間で下落率は約十三%と、2008年以来約七年ぶりの大きな下落になりまし
た。これ以前、上海株価は急ピッチで上昇していて、高値警戒感が広がったために投
資家が売り圧力を強めたと言います。
上海株式市場では、中国での年金制度の遅れなどから機関投資家は少ないと言われて
いて、売買の6~8割を個人投資家が占めると言われています。ということは、今回の
株価の暴落で、個人投資家は大損した筈です。報道によりますと、中国では株価の上
昇で個人の株式ブームが過熱し、一頃の日本のバブル時代の様相を呈しているようで
す。中には、一部銘柄の株価の急落で借り入れた資金を返済できずに投資家が自殺す
るなど、社会問題化しているそうです。中国の個人投資家は、信用取引の割合が高ま
っていて、それが更に市場の不安定化を招く一因になっています。
このために、証券監督当局は信用取引規制の強化を打ち出していて、これも相場の重
しになっているようです。しかし、中国当局は、株高は個人消費に好影響を及ぼすこ
とから、株高を望みこそすれ、株価の暴落は望んでいない筈です。しかし、仮に中国
がバブルだとしたならば、来週も上海株は株価の暴落は続き、中国の経済状況はみる
みる悪化するに違いありません。それが、世界にどこまで影響するのかは、誰も解か
りません。