墜落した独機の副操縦士の自宅から診断書
墜落した独機の副操縦士の自宅から診断書
フランスで起きたドイツの格安航空会社ジャーマンウィングスの旅客機墜落に関し
て、独検察当局は3月27日に自ら旅客機を撃墜させたとみられる副操縦士の病気の診断
書を押収したと発表しました。副操縦士は、病院で診断を受けていることも診断書を
受け取っていることも会社には隠していたと言います。独航空業界では同様の事案に
対処するための対策に追われています。
独当局の発表によれば、26日の家宅捜査で副操縦士の自宅から医師の診断書が破られ
た状態で見つかったのですが、病名等は伏せられています。
唯、報道によれば、副操縦士は鬱病を患っていたのではないかとの情報もあり、様々
な憶測を呼んでいます。
もし副操縦士が心の病を抱えていたとすれば、これは日本でかつて起きた羽田沖の
「逆噴射」墜落事故と同様のものと言えます。多数の人の命を預かる旅客機の操縦士
等が心の病にかかっている場合、それは乗客の安全を考えて操縦不適格という規定が
適応され、少しでもリスクが取りのけられるのは当然なのかもしれませんが、しか
し、心を病んだものがこの墜落事故をきっかけに更に社会的な不利益を被ることがあ
ってはならないと言えます。
副操縦士も操縦不可との烙印が押されたことに対して悲観したのかもしれません。し
かし、乗客共々自ら自殺の巻き添えにしてしまったことは言い逃れができません。ド
イツでは操縦士の心の問題に対しての認識が甘かったのかもしれません。しかし、こ
れで、鬱病を患っている人々は更に気力が減退するかもしれず、また、周囲の人々の
偏見に晒されるかもしれず、この独機の墜落事故は今尚、衝撃をもって世界中で受け
止められています。