値上げラッシュ
値上げラッシュ
食品メーカーは4月1日から加工食品の価格を値上げします。新興国の需要増と円安な
どにより、原材料の調達コストが上がっているからです。人手不足で物流や製造のコ
ストも上昇し、各社の収益も悪化しているからです。
今回の値上げは、しかし、消費者のマインドを冷え込ませるかもしれません。しか
し、デフレスパイラルの中でのダッチロールを繰り返した時代への逆戻りは悪夢でし
かありません。物価が上昇することは、現在の日本経済にとっては大変重要なこと
で、新興国の旺盛な需要により、原材料の獲得競争が起きていて、原材料の値上がり
は、世界的な潮流となっています。しかし、それは原油安により、中和された状態
で、欧州では物価が下落しするという事態に陥っています。
日本では円安により、原油安の恩恵は円高の時代よりもごくわずかとなっています
が、しかし、物価高が初めに怒り、そして、次に賃金が上がるというのがアベノミク
スが描く筋書です。その端緒がようやくやって来たことになります。物価の上昇は、
悪いことではないのです。むしろ、現状の日本では物価上昇は喉から手が出るほどに
渇望してやまないことなのです。
また、更なる消費税増税が2017年に待っています。これからは、もう、日本では物価
の下落はないと考えておいた方がいいと思います。物価が下落を始めたならば、政府
は何らかの手を打ち筈だからです。アベノミクスは2年で物価上昇率2%とのシナリオ
があります。それは原油安のために、見直しを迫られていますが、しかし、物価上昇
の基調は変わっていないと思います。景気が好循環をし始めると人手不足になり、賃
金が上昇し始めます。この現象は、物価上昇に遅れてやってくるのです。狂乱物価の
時代ではないので、現状の商品の値上がりは甘んじて受け入れる外ありません。譬え
それにより、生活が貧しくなってもです。それは、未来は明るいという信念のもとに
安倍晋三首相の舵取りに期待する他ないのです。
これに対して反論する人も多いと思いますが、しかし、物価上昇は「よいもの」とし
て受け容れることが大切なのです。