FIFAの闇
アメリカ司法省は、5月27日、FIFA(国際サッカー連盟)の副会長を含む9人の関係者を
スポーツ関連会社からの賄賂を受け取った罪などで起訴したと発表しました。アメリ
カ司法省の発表によりますと、起訴されたのはFIFAのジェフリー・ウェブ副会長とエ
ウヘニオ・フィゲレド副会長を含むFIFAの関係者9人です。
これまでもFIFAは汚職にまみれているのではないかとの噂が起きては立ち消えるとい
うことを繰り返していましたが、ようやくFIFAの闇に司法のメスが入るということに
なりそうです。
起訴された9人は1990年代はじめからこれまでにわたって、スポーツ関連の企業から賄
賂を受け取っていて、その見返りとして中南米で開かれたサッカーの試合を放送する
権利やスポンサーの権利などの取得にあって、便宜を図った罪で起訴されました。そ
して、その賄賂の額が185億円を超えて余りにも巨額なのです。このわいろの受け渡し
がアメリカの銀行を通して行われたために今回アメリカ司法省が捜査に動いたので
す。
これをきっかけに、FIFAにある闇の全貌が明らかになることを期待し、また、これま
でのFIFAの在り方がを賄賂を生む根本的な構造の欠陥を孕んでいることなどFIFAの運
営の在り方そのものを問うことに繋がればと思います。
これまで、FIFAの決定には首を傾げることが何度もあり、そのたびにFIFAは「お金で
動いた」という噂が起きています。これらもまた、司法のメスが入れば、FIFAのメン
バーは誰もが潔白ではあり得ないのかもしれません。しかし、この際、FIFAは膿を全
部出し切って体制を根本から変える取り組みに着手することを期待します。