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上海映画祭「進撃の巨人」の上映中止

 

中国の上海で6月13日から始まる上海国際映画祭で、当初上映される予定となっていた

日本の人気アニメ「進撃の巨人」が急遽上映が中止となったことが解かり、中国のフ

ァンからは残念がる声が聞こえています。

 

上海国際映画祭は13日から21日まで中国・上海で開かれるもので、その開幕に先立ち

12日夜は日本の映画を紹介するイベントが行われ、ゆるキャラの「ふなっしー」が登

場するなどしました。当初の予定では「進撃の巨人」の劇場版など日本の八つの作品

が上映される予定ではしたが、主催者側が急遽、「進撃の巨人」の上映を中止するこ

とを発表しました。

 

主催者側は「技術的な問題」と説明していますが、これは中国政府が6月8日に「進撃

の巨人」を含む日本のアニメ三十八作品について「未成年者を犯罪に誘導し、暴力や

テロ活動などを誇張する内容が含まれている」としてインターネットでの配信を禁止

したことが影響しているものと見られます。

 

日本のアニメがひところのように世界中で放映されることが減ってきたのは、その暴

力的な表現のためと言われています。例えば「アルプスの少女ハイジ」や「赤毛のア

ン」、「フランダースの犬」などの「世界名作劇場シリーズ」などの良質なアニメは

世界中で上映されています。これらの作品をきっかけにして日本に興味を持って日本

語の勉強などをする人が多かったのですが、日本のアニメは「暴力的」との理由で、

最近では放送される国が中国に限らずに減ってきているのが現状です。

 

クールジャパンとしてアニメを世界展開するには、日本のアニメはその表現を再考し

なければならないのかもしれません。日本で古いアニメはセリフに放送禁止用語が含

まれているなどの理由で再放送されることがめっきりと減りましたが、これは大変残

念なことで、例えば、日本でも午後五時ごろにアニメの再放送は当たり前の時代が長

く続いていて世代間格差はなかなか生じなかったのですが、現在はその時間帯にアニ

メの再放送をする放送局はほとんどなくなり、一部のアニメを除いて、大人から子供

までが知っていたり見ていたりするアニメはめっきりと減ってしまいました。

 

これは文化的には大損失なことに思われ、懐かしのアニメには名作アニメが多いの

で、新たに作り直して再放送するなどできればいいのではないかと思います。